Zoteroで文献管理
文献管理ソフトは数あるが、無料・クロスプラットフォームで、データベースだけでなく文献ファイルそのものを複数のPC間で同期できるものが望ましい。
これらの要件をすべて満たすものとしてZoteroを利用することにしたので、使い方を忘れないようにまとめておく。
Zoteroはopen source、cross platformの文献管理ソフトで、昔のfirefoxのUIの記述で使われていたXULというフレームワークを使って作られている(今だったらelectronを使うんだろうし、実際移行についての議論も行われているみたい)。
ここでは、データベースはZoteroの無料クラウドサービスに、文献そのものはOneDrive, Dropbox等のクラウドストレージに、それぞれ保存して、複数のPC間でデータベースを同期する方法を紹介する。
-
ZoteroとChromeの拡張機能をインストール
-
まだなければ、Zoteroのアカウントを作成する
-
拡張機能ZotFileをインストール
-
ZotFileを設定する:メニューバーのTools→ZotFile Preferencesを開く
General Settingsタブで、Location of Filesをクラウドステレージ内の文献を貯めるフォルダに設定、Use subfolder defined byを/%cにしてチェックボックスをOnに(これは好みで。%cにするとCollectionの構造が反映される)
Advanced Settingsタブで、Remove special characters (diacritics) from filenameにチェック
-
Zoteroを設定する:Zotero Preferencesを開く
SyncペインでZoteroのクラウドサービスのアカウント設定をし、Sync full-text contentのチェックを外す。File SyncingのSync attachment files ...の2つのチェックボックスを 外す。
AdvancedペインのFiles and Foldersタブで、Linked Attachment Base Directoryをクラウドストレージ内の文献を貯めるフォルダに設定する(そうすることで、データベース内のファイルのパスがこのフォルダからの相対パスで保存されるようになり、同期している端末間で同じファイルを指し示すことができる)
※Data Directory Locationは弄らないように注意!あくまでこれは各端末固有の場所にしておく。
利用したい各端末でこの設定を行えば良い。ファイル名やディレクトリの切り方の設定は、同じにしておくのが良いだろう。
文献を追加後にクラウドストレージ内に移動するには、Zotero内で該当する文献を右クリックし、Manage Attachments→Rename Attachmentsを実行すればよい。