抗うつ薬
名称 | 適応症 | 用法・用量 |
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三環系抗うつ薬 | ||
nortriptyline (ノルトリプチリン; ノリトレン) | うつ病・うつ状態(内因性うつ病、反応性うつ病、退行期うつ病、神経症性うつ状態、脳器質性精神障害のうつ状態) | 初め1回量として10〜25mg相当量を1日3回経口投与するか、又はその1日量を2回に分けて経口投与。その後、症状及び副作用を観察しつつ、必要ある場合は漸次増量。最大量は1日量として150mg相当量以内で、これを2〜3回に分けて経口投与。 |
imipramine (イミプラミン; トフラニール、イミドール) | うつ病・うつ状態、 遺尿症(昼、夜) | うつ病・うつ状態:1日25〜75mgを初期用量とし、1日200mgまで漸増し分割経口投与まれに300mgまで増量することもある。年齢、症状により適宜減量。 遺尿症:幼児は1日量25-30mgを1回、学童は1日量25〜50mgを1〜2回経口投与。1症状及び年齢に応じ適宜増減。 |
clomipramine (クロミプラミン; アナフラニール) | うつ病・うつ状態、 遺尿症、 ナルコレプシーに伴う情動脱力発作 | <内服> うつ病・うつ状態:1日50〜100mgを1〜3回に分割経口投与。1年齢、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は225mgまで。 遺尿症:6歳未満の幼児には1日10〜25mgを、6歳以上の小児には1日20〜50mgを1〜2回に分割経口投与。1年齢、症状により適宜増減。 ナルコレプシーに伴う情動脱力発作:1日10〜75mgを1〜3回に分割経口投与。 <静注> 日局生理食塩液又は日局5w/v%ブドウ糖注射液250〜500mLに1アンプルを加え、2〜3時間にわたって1日1回点滴静注。その後漸増し、1回3アンプルまで投与することもできる。一般に一週間以内に効果の発現を見るが、症状の改善がみられた後は徐々に経口投与に切りかえる。 |
trimipramine (トリミプラミン; スルモンチール) | うつ病・うつ状態 | 1日50〜100mgを初期用量とし、1日200mgまで漸増し、分割経口投与。まれに300mgまで増量することもある。年齢、症状により適宜減量。 |
amitriptyline (アミトリプチリン; トリプタノール, ノーマルン) | うつ病・うつ状態、 夜尿症、 末梢性神経障害性疼痛 | うつ病・うつ状態:1日30〜75mgを初期用量とし、1日150mgまで漸増し、分割経口投与。まれに300mgまで増量することもある。年齢、症状により適宜減量。 夜尿症:1日10〜30mgを就寝前に経口投与。年齢、症状により適宜減量。末梢性神経障害性疼痛:1日10mgを初期用量とし、その後、年齢、症状により適宜増減するが、1日150mgを超えない。 |
amoxapine (アモキサピン; アモキサン) | うつ病・うつ状態 | 1日25〜75mgを1〜数回に分割経口投与。効果不十分と判断される場合には1日量150mg、症状が特に重篤な場合には1日300mgまで増量することもある。 |
maprotiline (マプロチリン; ルジオミール) | うつ病・うつ状態 | 1日30〜75mgを2〜3回に分割経口投与。1上記用量は1日1回夕食後あるいは就寝前に投与できる。年齢、症状により適宜増減。 |
setiptiline (セチプチリン; テシプール) | うつ病・うつ状態 | 1日3mgを初期用量とし、1日6mgまで漸増し、分割経口投与。年齢、症状により適宜増減。 |
mianserin (ミアンセリン; テトラミド) | うつ病・うつ状態 | 1日30mgを初期用量とし、1日60mgまで増量し、分割経口投与。1上記用量は1日1回夕食後あるいは就寝前に投与できる。年齢、症状により適宜増減。 |
mirtazapine (ミルタザピン; リフレックス, レメロン) | うつ病・うつ状態 | 1日15mgを初期用量とし、15〜30mgを1日1回就寝前に経口投与。年齢、症状に応じ1日45mgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として15mgずつ行う。 |
paroxetine (パロキセチン; パキシル) | うつ病・うつ状態、 パニック障害、 強迫性障害、 社会不安障害、 外傷後ストレス障害 | うつ病・うつ状態:1日1回夕食後、20〜40mgを経口投与。投与は1回10〜20mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量。症状により1日40mgを超えない範囲で適宜増減。 パニック障害:1日1回夕食後、30mgを経口投与。投与は1回10mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量。症状により1日30mgを超えない範囲で適宜増減。 強迫性障害:1日1回夕食後、40mgを経口投与。投与は1回20mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量。症状により1日50mgを超えない範囲で適宜増減。 社会不安障害:1日1回夕食後、20mgを経口投与。投与は1回10mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量。症状により1日40mgを超えない範囲で適宜増減。 外傷後ストレス障害:1日1回夕食後、20mgを経口投与。投与は1回10〜20mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量。症状により1日40mgを超えない範囲で適宜増減。 |
sertraline (セルトラリン; ジェイゾロフト) | うつ病・うつ状態、 パニック障害、 外傷後ストレス障害 | 1日25mgを初期用量とし、1日100mgまで漸増し、1日1回経口投与。年齢、症状により1日100mgを超えない範囲で適宜増減。 |
fluvoxamine (フルボキサミン; デプロメール、ルボックス) | うつ病・うつ状態、 強迫性障害、 社会不安障害 | 成人への投与(うつ病・うつ状態、強迫性障害、社会不安障害):1日50mgを初期用量とし、1日150mgまで増量し、1日2回に分割して経口投与。年齢・症状に応じて適宜増減。 小児への投与(強迫性障害):8歳以上の小児には、1日1回25mgの就寝前経口投与から開始その後1週間以上の間隔をあけて1日50mgを1日2回朝及び就寝前に経口投与。年齢・症状に応じて1日150mgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として25mgずつ行う。 |
escitalopram (エスシタロプラム; レクサプロ) | うつ病・うつ状態、 社会不安障害 | 10mgを1日1回夕食後に経口投与。年齢・症状により適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて行い、1日最高用量は20mgを超えない。 |
venlafaxine (ベンラファキシン; イフェクサー) | うつ病・うつ状態 | 1日37.5mgを初期用量とし、1週後より1日75mgを1日1回食後に経口投与。年齢、症状に応じ1日225mgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として75mgずつ行う。 |
milnacipran (ミルナシプラン; トレドミン) | うつ病・うつ状態 | 1日25mgを初期用量とし、1日100mgまで漸増し、1日2〜3回に分けて食後に経口投与。年齢、症状により適宜増減。高齢者には、1日25mgを初期用量とし、1日60mgまで漸増し、1日2〜3回に分けて食後に経 口投与。 |
duloxetine (デュロキセチン; サインバルタ) | うつ病・うつ状態、 下記疾患に伴う疼痛(糖尿病性神経障害、線維筋痛症、慢性腰痛症、変形性関節症) | うつ病・うつ状態、糖尿病性神経障害に伴う疼痛:1日1回朝食後、40mgを経口投与。投与は1日20mgより開始し、1週間以上の間隔を空けて1日用量として20mgずつ増量。効果不十分な場合には、1日60mgまで増量することができる。 線維筋痛症、慢性腰痛症、変形性関節症に伴う疼痛:1日1回朝食後、60mgを経口投与。投与は1日20mgより開始し、1週間以上の間隔を空けて1日用量として20mgずつ増量。 |
trazodone (トラゾドン; デジレル, レスリン) | うつ病・うつ状態 | 1日75〜100mgを初期用量とし、1日200mgまで増量し、1〜数回に分割経口投与。年齢、症状により適宜増減。 |
SSRIの神経症性障害への適応
- パニック障害・PTSD
- paroxetine, sertraline
- 強迫性障害
- paroxetine, fluvoxamine
- 社会不安障害
- paroxetine, fluvoxamine, escitalopram